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こんにちは、地方公務員のノリです。
僕は太陽光発電事業を2014年に始め、事業を行い6年目を迎えました。
現在は太陽光発電設備を5基運用、1基確保しており、このまま順調に売電収入を確保できれば、20年間で6,000万円以上の利益を得られる予定です。
来年度のFIT単価が決まり、買取価格低下・自家消費など様々な要因により低圧FITは実質終了と言われておりますが、本日は、高圧の太陽光発電設備について書いていきます。
以下、詳しくまとめます。
2020年のFIT単価
令和2年2月4日の経済産業省で行われた調達価格算定委員会にて、ついに、来年度のFITの単価が以下のとおり決まりました。
まずは低圧です。
来年度は、低圧FITが13円となり、尚且つ、自家消費、地域活用要件の条件がつきました。
それにより、今まで一般人でも参入しやすかった低圧FITは事実上終了と言われています。
低圧で唯一、自家消費50%が免除され、事業性に可能性が残されているのがソーラーシェアリングと言われています。
ソーラーシェアリングの事業性については、こちらの記事をご覧下さい。
次に、高圧です。
高圧250kw未満は12円となる予定です。
太陽光発電設備の部材を専門に扱う業者さんから聞いた情報ですが、
これまで低圧ばかり注目されてきましたが、来年度は低圧の終了に伴い、高圧250kw未満を狙って認定を抑えようと動き始めている事業者が非常に多くなってきているとのことでした。
今年度、僕は低圧FIT14円で1基権利を抑えましたが、今回このような話を聞き、来年度は、高圧にもチャレンジしてみようと決めました。
ということで、まずは、高圧発電所について、調べてみます。
高圧発電所のメリット・デメリット
高圧発電所のメリット・デメリットは以下のとおりです。
高圧発電所のメリット
- 大規模に設置することで1kwあたりの単価が安くなる
- 売電収入が大きい
- 1箇所だけなので管理が楽になる
高圧発電所を作ることで、規模的なメリットで当然kwあたりの単価は安くなります。
また、1箇所で低圧数基分の収入を得ることが可能となり、尚且つ管理が楽になります。
高圧発電所のデメリット
- 電気主任技術者の選任が必要
- キュービクルの設置が必要
- メンテナンス費用が高くなる
- 電力会社の接続検討料金が発生する
低圧にはなかった、様々な費用がプラスしてかかることになります。
また、低圧発電所よりも、より事業者としての責任がより大きくなるように感じます。
これらの理由から、高圧を設置するためには、とにかく規模的なメリットを生かし、設備単価を落とし、どこまで収益を上げられるかがポイントになってきます。
高圧太陽光発電設備での収益性について
今回、僕が高圧にも挑戦してみようとしたことには理由があります。
それは、自宅の近隣に2,500~3,000㎡の耕作放棄地が複数あることです。
高齢化や後継者不足により耕作されず、田畑の管理に困っている農家がたくさんいるのであれば、これらの畑を買い取って高圧太陽光発電設備を設置できれば、お互いメリットがあるのではないか、そう考えました。(僕の親は兼業ではありますが農家をしており、農地の購入が可能となっています)
では、約3,000㎡の土地での高圧太陽光発電設備でどの程度の収益を見込めるのか、検討してみます。
前提条件
- 土地の面積:3,000㎡
- 積雪エリア
- パネル角度:30度
- 日射量:3.68kwh/㎡/日
高圧250kw未満の設計
まずは、パネルとパワコンの設計です。
低圧太陽光発電設備では常識となっている過積載での設置ですが、当然、高圧発電所でも同様に必須条件となります。
3,000㎡の広さの土地、パネル角度30度という条件のもと、設置できるパネル容量はおおよそ300kwとなります。
過積載の最適な割合として、過積載率150%程度(ピークカット率4%)をベストと判断し、
パネル :300kw
パワコン:200kw
としました。
なお、パワコンについては、高圧用の33kw、40kw、50kw、60kw、さらにはそれ以上と、大きな容量のパワコンが多数ラインナップされています。
どのメーカーのパワコンの性能が良く、コストも抑えられるか、これから情報収集が必要となってきます。
高圧250kw未満の売電収入額
上記のパネルパワコン容量での売電収入についてのシミュレーションをしてみます。
年間売電収入額
=3.68×365日×0.825×300×0.96×12×1.1
=4,200,000円
約420万円となります。
年間売電額のシミュレーションの求め方については、こちらの記事をご覧下さい。
高圧250kw未満の費用配分
先日、EPC業者に見積もりをお願いしました。
内容は以下のとおりです。
見積もり内容
・高圧の申請一式
・高圧設備工事一式(パネル300kw、パワコン250kw、スクリュー杭)
見積もり結果
・約2,000万円
正直この規模の見積もりをしたことがないので、現時点でこの金額が妥当な金額なのかどうかまだ判断ができませんが、
太陽光発電ブロガーで有名なK氏のブログに記載の禁断のEPC相場を参考にすると、おそらく非常に頑張っていただいている金額かと思います。
ここにあとは、パネル、パワコン、架台、キュービクル、杭、ケーブル、遠隔監視等の部材の費用が加わることになります。
年間売電収入:420万
EPC業者費用:2,000万
設備部材費用: ?
その他(土地代、負担金等):?
土地代、負担金、その他(接続検討料等)で300万と見込み、最低でも11%以上は狙いたいので、
420万÷0.11=3,818万
総額を3,800万とすると、部材にかけることのできる費用は
3,800万-2,000万-300万=1,500万
つまり、300kwの部材全てを1,500万に抑える必要があります。(正直厳しいと思いますが、3年間ルールでどこまで下落するのか、そこに期待するしかありません。)
これで条件が揃いました。
- 高圧250kw未満の設備
- FIT単価13.2円(税込)
- パネル容量:300kw
- パワコン容量:200kw
- 年間発電量:319,144kw
- 年間売電収入:420万円(税込)
- 表面利回り:11%
- 設備価格合計:3,800万円(税込)
- 内訳
- EPC業者費用:2,000万円
- 設備部材費用:1,500万
- その他(土地・負担金等):300万
- 土地面積:3,000㎡
- パネル角度30度
皆さん、この高圧設備が、土地付き太陽光発電設備で販売していたら購入しますか?
土地から仕込んでこの価格だと、ちょっと微妙な感じですね。
設備部材価格を1,500万円以内に収めるのも、正直厳しいかもしれませんが、
今年、FIT12円の権利を抑えれば、連系まで3年間寝かせ、設備単価の下落を狙うことができます。
その間、どこまでパネル等の設備単価が下がるのかわかりませんが、わずかな可能性にかけてみようと思います。
11%は厳しいとしても、最低10%程度は狙えるのではないでしょうか?
ということで、皆さん、高圧FITの権利申請、土地確保、頑張りましょう!
まとめ
- 2020年の高圧FIT単価は12円
- 高圧太陽光発電設備のメリット:大規模に設置することで設備単価が安くなる、売電収入が大きくなる
- 高圧太陽光発電設備のデメリット:キュービクル設置、電気主任技術士選任などコストがかかる
- 高圧太陽光発電設備での収益を上げるポイント:過積載での設計が必須であり、連系までの3年間に設備単価の下落を期待する
以上、「2020年太陽光低圧FITは実質終了なので高圧FIT250kw未満を狙え!」についてでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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