こんにちは、ノリです。
地元の耕作放棄地の再生を目的に、ソーラーシェアリングを使った農業を行おうと計画しています。
面白い結果がでました。
是非、最後まで読んでみてください。
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FIT全量売電と余剰売電を比較する条件について
まず、2020年現在、太陽光発電投資を土地から仕込んで行う方法についてですが、
- 低圧では、20年間全量売電でソーラーシェアリング
- 高圧では、250kw未満
の2つの方法で狙うしかありません。(10kw以上で自家消費条件付きもありますが、省略します)
普通に考えると、これだけです。
しかし!
それは何か?
その前に、まずは、今回の比較する条件を見ていきましょう。
今回比較する条件は以下のとおりです。
条件
土地面積:400㎡
積雪エリアのためパネル角度30度
架台:ソーラーシェアリング用藤棚で統一する
比較対象:20年間の利益
上記の条件より、積雪エリア(多い日は1日で30センチ以上の積雪)なのでパネル角度を30度にしなければなりません。
後列パネルに影がかからないよう、パネル間隔は、パネルと同じ大きさを最低でもあける必要があります。
その分、土地400㎡でも、パネル容量は30kw~40kwが設置する限界となります。
「パネルが30kw~40kwということは・・・あれをやってみる価値あるかも!?」
ということで、今回、通常のソーラーシェアリングで全量売電13円(税抜)20年間と、先程冒頭でも触れ、Twitterで話題になっていた10kw未満余剰売電21円(税抜)10年間+卒FIT10年間で、比較してみようと考えました。
そもそも比較対象の10kw未満余剰売電ってなに?という方へ、次で説明します。
10kw未満余剰売電って何?という方へ
10kw未満の余剰売電とは、一般的な住宅の屋根に設置して、日中自家消費をして、余剰分を売電するFIT契約になります。
売電期間は、全量売電20年の半分の10年間ですが、その分、売電金額は全量より高い金額です。
2020年の10kw未満余剰売電の単価は、21円(税抜)です。
通常は、自家消費を考えて、10年間で消費した分と売電した利益で、設備代金を差し引きして元が取れればOKといったものですが、今回、これを使って、利益が出せるか検討することにしました。
実はこれ、富士商事の外川社長が考えた、住宅用の余剰売電ではあるものの、あくまで事業として行う投資です。
自家消費をほとんど使用せず、全量売電に近い状態で10年間売電を行い、11年目以降も、卒FITで売電を行い続ける事業投資です。
最近話題のウルトラ過積載(300%オーバー)可能なファーウェイのパワコン機能だからこそ考えついた投資方法になります。
※富士商事の外川社長は、太陽光発電について大変知識豊富で、業界の情報をいち早く入手し、そして、自身のtwitterやFacebookにてその最新情報を配信している方です。富士商事は外川社長一人で運営する企業で、太陽光部材の販売をメインとしています。単純に安く仕入れられるというだけでなく、それにプラスして最適なアドバイスをいただけるので、分離発注される方には大変オススメです。部材購入しないお客様にも、コンサル事業を行っており、有料メルマガの配信もしています。是非、一度ご覧になってください。
ファーウェイのパワコンは360%まで過積載が可能
余剰条件の10kw未満をクリアするには
4.95kwパワコン2台=9.9kw
9.9kwの過積載360%=35.64kw
つまり、約35kwのパネル積載が可能
今年申請すれば、10年間21円という高単価で、かつ、11年目以降も卒FITで8~11円で売電可能と予測できるため、比較する価値はあると考えました。
そこで、
- FIT13円ソーラーシェアリング全量売電(20年)の利益
- FIT21円10kw未満余剰売電の利益(20年という条件を統一するために、11年目以降の卒FIT価格を8円、10円の2パターンとする)
上記2点を比較してみることにしました。
FIT13円ソーラーシェアリング全量売電(20年)のシミュレーション
条件
- パネル容量:35kw
- パワコン容量:24.75kw
- ソーラーシェアリングのFIT売電単価:13円
- 売電期間:20年
- 年間発電量1100kw/kw
- 過積載率:140%
- ピークカット率:3%
- 設置費用:13万(税込)/kw
FIT期間(20年)の年間の売電料
=1100×35×0.97×13×1.1=534,033円
設置費用
ソーラーシェアリング用の架台ということで、少し割高になりますが
Kwあたり13万(税込)として、
35×130,000=4,550,000円
年間返済費用
フルローンで金利2.2%で15年で返済とするとして、
29,700円×12=356,400円
15年間の年間キャッシュフロー
534,033-356,400=177,633円
16年目以降のキャッシュフロー
(パネルの劣化を考慮せず)534,033円
20年間の利益(FIT13円全量売電20年)
177,633円×15+534,033円×5
=2,664,495+2,670,165
=5,334,660円
※今回は償却資産税やメンテナンス費用、パワコン電気代を計上しておりません。また、パネルの劣化も考慮していません。
FIT21円10kw未満余剰売電のシミュレーション
条件
- パネル容量:35kw
- パワコン容量:9.9kw
- 10kw未満のFIT余剰売電単価:21円
- 売電期間:10年+卒FIT 10年
- 年間発電量:1100kw/kw
- 過積載:350%
- ピークカット率:30%
- 設置費用:13万(税込)/kw
FIT期間(10年)の年間の売電料
=1100×35×0.7×21×1.1=622,545円
設置費用
ソーラーシェアリングようの架台ということで、
Kwあたり13万(税込)として、
35×130,000=4,550,000円
ただし、さきほどよりもパワコン台数が3台少ないので、1台15万として45万円ほど少ない金額とすると、
4,550,000-450,000
=4,100,000円
年間返済費用
フルローンで金利2.2%で10年で返済とするとして、
38,100円×12=457,200円
10年間の年間キャッシュフロー
622,545-457,200=165,345円
※今回は償却資産税やメンテナンス費用、パワコン電気代を計上しておりません。また、パネルの劣化も考慮していません。
11年目以降のキャッシュフロー
卒FIT8円での買取
1100×35×0.7×8×1.1=237,160円
卒FIT10円での買取
1,100×35×0.7×10×1.1=296,450円
20年間の利益(余剰21円+卒FIT10年)
卒FIT8円の場合
165,345×10+237,160×10
=1,653,450+2,371,600
=4,025,050円
卒FIT10円の場合
165,345×10+296,450×10
=1,653,450+2,964,500
=4,617,950円
11年目にパワコンを追加した場合
もう一つ、FIT21円10kw未満余剰売電に条件を一つ追加します。
FIT余剰の条件のために、過積載率が350%となっており、ピークカットが非常に多いため、正直効率がよくありません。
そこで、FIT終了後の11年目に、ピークカットを減らすために、効率の良い過積載率120~140%となるよう、パワコンを3台追加した場合を考えてみます。
部材費、工事費に3台分で約450,000円がかかると仮定します。
パワコン容量が24.75kwとなり過積載率が140%となるので、ピークカット率は3%程度で計算できます。
11年目以降のキャッシュフロー
卒FIT8円の場合
1100×35×0.97×8×1.1=328,636円
卒FIT10円の場合
1,100×35×0.97×10×1.1=410,795円
上記計算より、パワコン追加した場合には、パワコン追加なしと比較して年間売電料が90,000~110,000円増えるという結果がでました。
つまり、ピークカットを減らすためにパワコンを追加すれば、約5年で追加費用の45万円が回収できる計算になります。
資金に余裕があれば、この方法が良いと判断できます。
20年間の利益(余剰21円+卒FIT10年+パワコン追加)
卒FIT8円の場合
165,345×10+328,636×10-450,000
=1,653,450+3,286,360-450,000
=4,489,810円
卒FIT10円の場合
165,345×10+410,795×10-450,000
=1,653,450+4,107,950-450,000
=5,311,400円
となります。
20年間の利益の比較結果
これまでの比較数字をまとめてみます。
FIT種別 |
20年間利益(税込) (1位との利益差) |
順位 |
FIT13円全量 ソーラーシェアリング |
5,334,660円 | 1位 |
FIT21円余剰 (卒FIT8円) |
4,025,050円 (-1,309,550) |
5位 |
FIT21円余剰 (卒FIT10円) |
4,617,950円 (-716,650) |
3位 |
FIT21円余剰 (PC追加・卒8円) |
4,489,810円 (-844,790) |
4位 |
FIT21円余剰 (PC追加・卒10円) |
5,311,400円 (-23,200) |
2位 |
※上記は、余剰の自家消費を含まない場合の計算です。
結果より、FIT13円が一番利益が出る結果となりました。しかし、ソーラーシェアリングのため、営農継続という条件があります。
よって、FIT21円余剰(パワコン追加・卒FIT10円)がほとんど利益が変わりませんので、こちらのほうが、営農不要なので、単純に売電のみを考えている方には良いのではないでしょうか?
ただし、こちらも卒FIT10円が可能であればの数字です。
現在の卒FIT市場では11円~13円で購入してくれる新電力がありますが、10年後もこの価格で買取してもらえるかわかりません。
僕個人としては、今回比較で用いた8円はおおよそ手堅い数字だと考えています。よって、今回のFIT21円余剰(PC追加・卒8円)が、判断材料となるのではないでしょうか?
つまり、FIT13円の営農リスクを、FIT21円余剰(PC追加・卒8円)で得られる利益差で無くすことができるなら良いと判断できれば、FIT21円余剰(PC追加・卒8円)選択して良いのではないでしょうか?
5,334,660円-4,489,810円
=844,790
FIT13円営農リスクを844,790円で無くなるなら安い!そう思えば、FIT21円余剰をおすすめします!
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FIT全量売電と余剰売電の利益比較まとめ
上記結果より、まとめると以下のとおりです。
- FIT13円全量売電ソーラーシェアリングと、FIT21円余剰売電+11年目以降にパワコン追加し卒FIT10円で売電した場合が、20年間の利益がほぼ同一となりました。
- ただし、それぞれにリスクがあります。
- FIT13円全量ソーラーシェアリングの場合は、営農継続不可のリスクがついてきます。
- FIT21円余剰の場合は、卒FIT価格が10円で10年間売電可能かどうかがわかりません。
- 卒FIT8円であればより可能性が高いので、FIT13円ソーラーシェアリングの利益との差額である約85万円で、営農リスクを消すことが安いと考えれば、余剰21円を選択して良いのではないでしょうか?
- 結論:それぞれのリスクをどう考えるかで、あなたの選択が変わってくるはずです。
以上、「太陽光発電投資~小規模な土地でのFIT全量売電とFIT余剰売電の20年間の利益比較~」でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
少しでも参考になったという方は、
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