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こんにちは、地方公務員のノリです。
皆さんが働く企業、役所は、人事評価制度はありますか?
人事評価がどのように行われて、評価結果は給与や昇給にどの程度反映されますか?
今日は、僕が働く町役場の人事評価制度の現状について、まとめてみます。
本記事の内容
以下、詳しく説明します。
地方公務員の人事評価制度について
2014年4月に地方公務員法の一部が改正され、今ではどの自治体でも人事評価制度が実施しされています。
僕の働く町役場については、平成27年から人事評価制度が始まりました。
当然、それまでは人事評価などなく、評価する側も、評価される側も、まったく経験がない職員ばかりで、早い時期に人事評価制度が始まった県庁や隣接する市役所への出向経験者のみが、唯一、経験したことがある状況でした。
人事評価制度とはどういったものなのか、人事評価制度が実施されることでどういった影響がでてくるのか、全職員に対して、研修会・説明会が行われました。
その後、評価される側、評価する側、それぞれ分かれての研修が行われ、現在でも、年に1度は人事評価制度についての研修が行われています。
町役場の人事評価制度のスケジュール
4月:期首面談・・・その年の目標設定、計画を立て、面談を行う
10月:中間面談・・・4月に設定した目標の進捗を報告
2月:期末面談・・・結果を振り返り自己評価、面談を行い、評価をもらう
評価者は、各課の課長です。
町の役所では部長という役職がないので、課長が実質のトップになりますので、その課長が評価者として、各課の職員全員を評価します。
人事評価によって給与や昇給に影響するのか
結論から先に言うと、僕の働く町役場では、人事評価の結果によって給与に反映はしませんし、昇給にも影響しません。
いくら良い結果だとしても、給与はそのままで、いくら悪い結果だとしても、給与はそのままです。
正直、これでは人事評価制度の意味があるのかどうか疑問に感じますし、モチベーションが上がらないというのが、僕個人的な意見です。
すべての自治体がそうなのか?
これについては、各自治体によって違います。
隣接する市へ出向していた職員に聞くと、人事評価の結果次第で、昇給に影響しているということでした。
素晴らしい結果を残した職員であれば、通常の上がる単位の倍、昇給するようです。
このように、自治体によって、人事評価制度の内容が違い、制度により給与まで反映するのか、昇給まで影響するのかが全く違うのが現状です。
そもそも人事評価制度の目的とは?
人事評価制度は、民間企業には、なくてはならないものだと思います。
僕が以前働いていた民間企業でも、人事評価制度があり、その評価により、給与や昇給へ反映されておりました。
資本主義社会では、企業は常に成長しながら利益を生み出し続けなければなりません。
そのために企業の経営方針を明確にし、各部署の目標が決められ、それの達成へ向けて社員が働きます。
社員一人一人が個人の目標を設定し、日々の仕事を行い、目標達成へ向けて進捗を確認しながら、年度末に自分の仕事の成果を振り返ります。
そのためのツールが人事評価制度です。
社員一人一人が成長するために人事評価制度がうまく活用され、それが企業の成長につながります。
人事評価制度はそれだけ重要なものです。
人事評価制度の評価結果次第で、給与や賞与、昇給に反省するのが当然だと僕は思います。
そして、民間企業に限らず、公務員についても同じことが言えるはずです。
なぜ働くか、なぜ自分の時間を会社や役所に捧げるのか、それは、対価を得るためです。
社会のために、お客様のために、住民のために、といった考えは当然あると思いますが、結局は、自分の生活のためのお金が一番の源になります。
働いて良い結果を出し、その頑張った結果で良い評価をもらい、給与が増える・昇給する、そしてモチベーションが上がり、さらに良い仕事を行う、これが理想の形だと思います。
社員同士・職員同士の競争が働き、社員・職員が成長し、それが企業・自治体の成長につながります。
地方公務員からみた人事評価制度とは
初めに僕の職場の状況です。
人口15,000人の町で、職員が約100名程度の役所です。
職員数が少ないため、一人一人が全く違う仕事をこなしています。
年功序列で昇給していき、年齢により係長などの役職がつき、最終的に男性は課長に上がり、女性はその下の課長補佐レベルで定年を迎えます。
課長のポジションは10名です。
この10名で全職員の評価を行っており、また、この10人の課長も町の首長である町長から評価をされます。
このような職場環境で、周りの同期、先輩、後輩など職員十数名に話を聞いた上で、人事評価制度に対する職員の現状と、僕の考えについてまとめてみます。
まず、率直に、評価する課長も、評価される職員も、まだまだこの人事評価についての制度が浸透しきっていないです。
では、評価者、被評価者、順に見ていきます。
1、評価者の課長について
この5年間、実際に課長と人事評価面談を行ってきまして、その間、3人の課長が交代しました。
事前に僕が提出した自己評価と、その後、行われた面談時に言われた課長の評価は、すべて全く同じ結果となりました。
また、約1時間の面談は、和やかな雰囲気で、雑談に近い、コミュニケーションの場のようなものでした。
それが決して悪いわけではありませんが、人事評価制度の評価者としては、部下の職員の仕事の結果に対するコメントや、より成長するための的確なアドバイス、行動に対しての指導などが弱く、人事評価制度を活用しきれていないと感じました。
課長の評価者研修で、職員に自己評価を語らせ、否定することなく結果を褒めましょう、そんなことを言われているのだろうと、勝手に想像できました。
2、被評価者の職員について
人事評価は、ある意味自分の仕事に対しての成果をアピールする場です。
結論から言うと、アピールする職員がほとんどいません。
自分の仕事の結果に対して年度末に自己評価を行わなければならないのですが、
SABCDという5段階の評価の中で、可でもなく、不可でもない、Bという自己評価を付ける職員ばかりで、頑張った結果でSやAをアピールするといった職員はほとんどいませんでした。
また、課を異動したばかりの人については、自分は1年目だし、まだまだ仕事を覚えているだけなので、今回はCにしたなどと言っていました。
それだけ控えめであり、自分に自信を持った業務をしていない現状もあるように感じられました。
僕の町役場の職員に限っては、自己表現力が弱い職員ばかりです。
もし、人事評価評価制度が給与に反映しているとしたら、仕事をしっかりとこなし、自己アピールができる職員は、ある意味、昇給のチャンスかもしれません。
現在はまだ給与反映していないこともあり、評価は絶対評価となっています。
これがもし、給与に反映するようになり、相対評価となった場合にどうなるのか、非常に気になるところです。
毎年、人事評価制度の研修が開催され、年々、職員の意識も変わってくるはずですが、町役場規模では、前例主義にとらわれないような斬新な考えを持った人が首長にならない限り、人事評価による抜本的改革を行うなど、大きな変化は起こらないと思われます。
以上、僕の働く町役場の現状でした。
地方公務員の人事評価制度の今後について
町役場の現状は、前項でお伝えしたとおりです。
しかし、近年、変化が少しずつ現れております。
ただ与えられた仕事をこなすだけで良い、前例主義で良い、この考えに少しずつですが変化が見られるようになりました。
人事評価制度導入後、課長職に限り、年功序列が崩れ、若い課長人事が適用され始めました。
また、これまで女性の課長は前例がほとんどなかったのですが、ここ3年で女性の課長が2名ほど出てきております。
さらに、隣の町役場では、40代前半で課長になった人がいる話も聞こえてきました。
このように田舎の小さな町役場にも少しずつ実力主義による人事が見えてきています。
今後は、これまでの典型的な公務員では通用しない時代がやってくるはずです。
人事評価制度によって、給与や昇給に影響がもっと出てくるはずです。
これから公務員になりたい人については、その辺を意識しておくべきです。
今の地方の小さな自治体では、仕事をしても、しなくても、給与が同じ、やる気のある職員が損をするといった場面が少なからずあるはずですが、いずれは、仕事の実績で評価をしてもらえる時代が訪れるはずです。
希望を持ち、頑張って働きましょう!
まとめ
- 地方公務員の人事評価制度について、町役場規模では、まだ始まって5年程度で、職員に浸透しきっていない
- 僕の働く町役場では人事評価によって給与や昇給に反映されていないが、中には市役所規模くらいになると給与へ反映している自治体も中にはある
- 人事評価制度そのものは、自治体の成長、職員の成長に欠かせない制度である
- 地方公務員からみた人事評価制度は、まだまだ評価に対して、職員ひとりひとりの自己意識が低い。また、評価する課長も評価する側のスキルが足りない状況である。自己アピールができ、仕事で結果を出せる自信がある人にとっては、今後の人事評価制度が給与反映したときには、昇給のチャンスと言える。
- 地方公務員の人事評価制度の今後について、徐々に仕事の実績による昇格などが出てきており、いずれは、民間企業同様、全職員の給与や昇給へ反映するようになってくると思われる
以上、地方公務員の人事評価制度についてでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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