こんにちは、元地方公務員ノリです。
令和3年3月に地方公務員を退職し、現在、耕作放棄地でのソーラーシェアリングを行う計画をしています。
農業をメインに、他には太陽光発電設備の除草メンテナンスを行っています。
福島・宮城・山形エリアの太陽光発電除草メンテナンス55,000円です。
ご依頼お待ちしています!
約1ヶ月半ぶりの更新です。
この期間、早朝4時半からさくらんぼの収穫作業、日中は箱詰め、発送作業を行い、夕方と夜は園地の巡回と、休む間もなく働き続けていました。
その後、ビニールハウスのビニール撤去、ネット片付け、お礼肥の散布を終え、やっと落ち着きました。
7月中旬時点で、さくらんぼ農家の年間作業の8割以上を終えました。
この1か月半を振り返りつつ、さくらんぼ農家についてまとめてみます。
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- さくらんぼ農家のまとめ(売上や経費、その他)
- さくらんぼの収穫発送作業を振り返ってみて
- 早朝からさくらんぼの収穫
- さくらんぼの選別・パック詰め・発送
- さくらんぼ園地の巡回
- 突風でビニールがはがされる
- 収穫後の作業
さくらんぼ農家のまとめ(売上・経費・その他)
4月から本格的に農家としてさくらんぼ栽培をしてきました。
まだまだ初心者という立場ですが、おおよそ全体が見えてきましたので、さくらんぼ農家についてまとめてみます。
具体的な数字は避けますが、おおよそ以下の通りです。
- 売上は、1反(1,000㎡)で100~150万円(ブランド化を図ることで1反200万円程度は狙える)
- 経費は売上の4~5割程度
- 収穫期はとにかく忙しい(約3週間、早朝から夜まで1日12時間以上の労働)
- 農作業は4月~7月、夏には年間作業がほぼ終了するため、兼業に向いている
- 天候に左右されやすく、年によって収穫量の増減が大きい(今年は特に十数年ぶりの遅霜の影響で例年の半分以下の収入の方もいました)
- 2反(2,000㎡)くらいまでは家族3人~4人だけで対応できるが、それ以上大きくする際は作業量に限界があるのでパート、アルバイトをうまく活用することで、収益は残せる(専業の果樹農家は最低でも5反程度は栽培しています)
- さくらんぼだけの専業農家は少なく、さくらんぼ栽培の他にリンゴや西洋なし(ラフランス)、米など複数の作物を栽培している農家が多い
-
農家の高齢化や後継者不足により、さくらんぼの栽培を辞めてしまう方が多い
-
さくらんぼの成木がある状態でハウス設備も含めて1反あたり年間2万円程度で借りることが可能なので、借りた翌年から1反100万円程度の売上が狙える
以上になります。
これらのことから、セミリタイアした方で、全く何もしないという選択肢はないと思いますので、さくらんぼの畑を借りて4月~7月だけさくらんぼ栽培をして、残りの9カ月程度を自由に過ごすという生き方も悪くないと思いました。
山形近郊でセミリタイアした方、ぜひ、山形へ移住してみてはどうでしょうか(笑)?
では、ここから、この1カ月半のさくらんぼの作業について、振り返ってみます。
さくらんぼの収穫発送作業を振り返ってみて
まずは約1カ月の作業を終えてみての率直な感想ですが、休む暇もないほど、とにかく忙しかったです。
- 早朝4時半から収穫作業
- 収穫したさくらんぼは、すべてその日のうちに箱詰めを行い、夕方に発送
- 発送完了の確認と翌日の準備
- 夕方と夜に園地の巡回
これが、約1カ月続きました。
とにかく忙しいという印象は残りましたが、終盤はこの早朝からのサイクルに徐々に慣れ、終わってみれば、達成感でいっぱいでした。
85キロの体重が、1カ月で81キロに・笑
4キロ減量に成功しました!
また、さくらんぼの旬の時期は一瞬です。
品種により差はありますが、旬の時期は、1週間程度です。
この間にすべてのさくらんぼを収穫、発送し終えなければならないというプレッシャーもありつつ、時間との勝負で精神的にも疲れましたが、終わってみれば楽しく作業ができたと思います。
早朝からさくらんぼの収穫
毎朝4時に起き、4時半にはさくらんぼの園地に行きました。
朝日が昇る頃に、ちょうど畑に到着し、収穫アルバイトをお願いした友人も集合して、みんなで収穫開始です。
なぜ、早朝に収穫しなければならないのか?
それは、さくらんぼは、日中の気温が上がると実が柔らかくなってしまいます。柔らかい状態はさくらんぼの保存に不向きです。
そのため、早朝の実がギュッとしまった固い状態のものを収穫する必要があります。
午前中いっぱい収穫する方もいますが、僕の園地は、朝7時までの収穫と時間を決めて行いました。
さくらんぼの選別・パック詰め・発送
収穫したさくらんぼは、1粒1粒選別します。
サイズの確認を行い、また、傷がついていたり、ウルミ果と呼ばれる柔らかくなったさくらんぼは取り除きます。
その後、1粒1粒、パックへ詰めていきます。
パートさんを使い、毎日3人でパック詰めしてもらいました。
さくらんぼは、鮮度が落ちる前にお客様のもとへ1日でも早く届くようにします。
農産物は、
生産者→市場→卸業者→販売店→お客様
の流れです。
これだと収穫後、お客様へ到着まで3日~4日かかってしまう場合もあります。1日遅れるだけで鮮度は全く変わってきます。
さくらんぼは特にですが、生産している農家直売で購入することをお勧めします。
生産者→お客様
収穫した日に発送し、翌日または2日後にはお客様の自宅へ配達されます。
さくらんぼ園地の巡回
さくらんぼの時期になると、毎年必ず盗難事件が起きます。
1年かけて栽培してきたさくらんぼが、ほんの1日、数時間で丸ごと盗難される場合があります。
日中、作業が終わると、夕方~夜、父親と交代で園地の巡回を1日1回~2回行いました。
この時期は、地元の消防団の方も、夜間にさくらんぼ園地の巡回をしてくれています。
本当に感謝です。
突風でビニールがはがされる
さくらんぼの収穫終盤に、大事件が発生しました。
午後から園地巡回に行ったところ、
空が青い!
ビニールがあるはずなのに、空が見える!!!
突風が吹いて、飛ばされました。
案の定、鳥が飛び回り、さくらんぼを突っついています。
残り数日というところで、さくらんぼが残っている木も少なくなってきていましたが、本当に大変でした。
翌日、急いで収穫し、この隣のハウスとの間にネットを張り、なんとか最後まで凌ぐことができました。
収穫後の作業
収穫後の作業もたくさんあります。
ビニールの撤去と反射シート片付け
収穫後は、すぐに反射シートの撤去と、ハウスのビニールをはがします。
1か月以上、ハウスにビニールを張っていたことで、雨が当たらない状態が続きました。
時々潅水しましたが、それでも水分が足りていない状態が続いていましたので、負担がかかっています。
反射シートを撤去し、雨が降るまえにすぐにビニールをはがしました。
収穫後のお礼肥え
さくらんぼをたくさん実らせてくれた樹木に、肥料を撒きます。
今年たくさんのさくらんぼを実らせてくれたことに感謝しつつ、また来年しっかりと美味しいさくらんぼを実らせてくれるよう、有機肥料(300キロ)と、米ぬか(200キロ)をたっぷり撒きました。
ネット片付けと除草
鳥よけにはっていたビニールハウス周りのネットを片付け、さらに、1カ月以上手つかずだった園地の草刈りも行いました。
やっと園地周りがすっきりしました。
消毒
収穫後、さくらんぼの木を消毒しました。
これからの時期、さくらんぼの実はありませんが、葉でしっかりと光合成を行い、翌年、また美味しいさくらんぼを実らせるために養分を樹木に蓄える時期です。
病気や害虫から守るために、収穫後に速やかに消毒作業を行いました。
以上が、7月中旬までの作業です。
この後、8月に消毒作業をもう一度行い、あとは、園地の草刈りを数回行うと、今年の作業は終了となります。
さくらんぼ栽培は、翌年の2月中旬頃からの剪定作業まで、あとは何もする必要はありません。
小さな頃から祖父と父親がさくらんぼ農家をしていて、なんとなく作業は把握していましたが、改めて、農家の大変さを知ることができました。
ただ、自分が作ったものを食べ、喜んでもらうことのやりがい、達成感も非常に感じることができました。
太陽光発電事業者としてはもちろんですが、農家、農業経営者として、これから地元の農地で美味しい果樹栽培をしていきたいと思います。
次回は、ナス栽培や、ぶどうの栽培進捗について、ブログを更新していきます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
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