こんにちは、地方公務員のノリ@investmentNoriです。
地元山形県の優良農地を守るため、耕作放棄地の再生や、果樹栽培で美味しい果物を作ること、観光農園を作り地元に人を呼び込み、地元の活性化を図ることを新たな目標にして行動しています。
来年から、高齢により耕作不可となったおじいさんのさくらんぼ畑を、借りることになりました。なお、今回は、ソーラーシェアリングではなく、通常の耕作を行うために借りるという内容です。
今日は、その畑のこと、そして、農業委員会の手続きについて書いていきます。
これにより、ソーラーシェアリング設備設置へ向け、一歩前進しました。
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地元の友人からの一言
新米の収穫が終わった直後の10月下旬、役所の仕事関係で、米農家の友人のところへ行った際に、こんな話をされました。
ここ数年、地元の優良農地が次々と減っていく姿を見てきました。
僕の父親が所有する畑は、祖父が亡くなってからずっと近所のおじいさんへ貸していました。
ですが、数年前に、高齢により耕作できないということで返却され、少しでも優良な畑を守っていきたいという思いから、僕が栗の木を植え、2年半耕作してきました。
そして、その耕作している畑の隣には、立派なビニールハウスにさくらんぼの木が何十本も植えてあります。
しかし、80歳を超えると思われるおじいさんが一人で耕作している状況で、いつまで作れるのかなぁと、思っていました。
そして、今回、ついに、「高齢により耕作できなくなり、耕作者を探している」ということを耳にした状況になります。
さくらんぼの栽培は重労働
この話を聞いた時、
率直に感じました。
さくらんぼの栽培は、簡単ではありません。
本当に大変です。
冬場の剪定作業から始まり、春からは毎週のように作業が発生します。
消毒作業、受粉作業、摘果、ビニールハウスへ登って雨よけのビニール掛け、色付けのための反射シート貼り、そして、やっと収穫です。
さくらんぼは旬が短く、収穫は1週間~10日のスピード勝負です。
また、非常にデリケートな果物ですので、箱詰めも丁寧に、そして、配送も配送先によって常温と冷蔵を区別して対応となります。
朝4時から収穫、箱詰めを行い、午後に出荷、その後、翌日の配送伝票整理や箱の準備とこの時期は、毎日12時間以上の労働は当たり前に続きます。
品種により収穫時期がずれるので、約3~4週間この状態が続きます。
収穫が終わる7月中旬頃には、クタクタの状態です。
収穫後にも消毒作業や、お礼肥の散布、といったように、8月まで作業が続きます。
秋が少し落ち着くのですが、ほとんどの農家は、さくらんぼだけでなく、米や、りんごを作っている農家が多く、1年中、農作業が続きます。
これを聞いただけで、どれだけ大変かわかると思います。
さくらんぼの栽培だけでも、80歳を超えたおじいさんには大変厳しいのがわかると思います。
ここまで育ててきた大切な果樹だから、という気持ちだけが、高齢の農家を動かしているように感じます。
しかし、その気持ちだけでは、どうしようもなくなるタイミングがきます。
・年齢には勝てません。
・後継者がいなくては、やっていけません。
このおじいさんの息子は同居しているようですが、まだ現役で学校の先生をしており、到底、さくらんぼを引き継いで栽培することは不可能な状況でした。
まだ、耕作してくれる方は見つかっていないということで、このままでは、この畑も、さくらんぼの木が伐採され、また耕作放棄地となってしまうことが予測できました。
すぐ周りはこのような状況になっています。
僕も公務員をしながら、さくらんぼ栽培できるか不安でしたが、この畑を借りて栽培しよう、すぐに決心しました。
まずは、借りるにしても農家でなければ借りることはできません。
借りるとしたら、父親名義で借りるしか方法がないので、父親に相談することにしました。
さくらんぼの畑を借りて栽培しようと父親に相談
父親にさくらんぼの畑を借りて栽培しようと相談しました。
すると、
「働きながらなんて無理だろう、俺も今の自宅隣で作っている畑で精一杯で、これ以上増やして栽培なんてできない。」
という返事でした。
「せっかくの成園状態のさくらんぼの木を伐採してしまっては、もったいない、このままにしていては、地元の優良農地が本当になくなってしまう」
そう考え、父親にサポートしてもらいながら、僕がしっかりと栽培することを約束し、借りることにしました。
農業委員会の手続きについて
まずは、農業を行っている父親から、地元の農業委員へさくらんぼの畑を借りたい旨を伝えました。
すると、
と、父親が再確認されるような状況でした。
それくらい、借りてくれる人が珍しいのかもしれません。
借りて、しっかりと耕作する旨を伝え、所有者に伝えてもらいました。
25年前まで祖父が隣の畑で栽培していたので、そのおじいさんとおばあさんも祖父のことを覚えており、知っている方から借りてもらえるならありがたいということで、快く、許可をもらうことができました。
あとは、農業委員会を通して、手続きをするだけになりました。
農業委員会へ提出する書類は下記のとおりです。
農地法第3条の規定による許可申請書
農地法第3条の規定による許可申請書は、貸す人、借りる人の情報、土地の地目や面積、そして、賃料、また、いつから借りるのか、耕作しないことに至った理由等を記載します。
農地賃貸借契約書
農地賃貸借契約書については、農業委員会の様式があるので、それに添って記入するだけです。
耕作者情報資料
耕作者情報資料についても、農業員会指定の様式があり、現在の耕作している農作物や、面積、今後の耕作予定作物などを記入するものです。
添付資料
添付資料として、農地の登記簿謄本を法務局から取得し、公図は町役場にて取得することで可能です。
掛かった費用は、契約書に添付する印紙200円×2枚、法務局で登記簿400円、役所で公図400円、合計1200円となりました。
12月の上旬に資料を提出し、毎月1回開催される農業委員会にて、審査が行われ、年末、正式に借用の許可をいただきました。
これで、来年から農地を借りる準備ができました。
なお、ソーラーシェアリングを行うためには、農地転用の手続きを行い、さらに今回と同じ畑を借りる手続きが必要になります。
耕作する作物の要件や、設備代の融資証明、太陽光発電設備の下でも問題なく耕作できるという専門家の意見書など、別途必要な書類はたくさんありますが、畑を借りるという点では、この手続きと同じ内容になります。
ソーラーシェアリングでの農地借用へ向けた第一歩
今回のさくらんぼの畑を借りることで、父親が耕作する畑の面積が3000㎡を超えました。
一般的に農家が畑を売買したり、借りたりできる条件は耕作面積が5,000㎡となっておりますが、僕の町の農業委員会の規定では、3,000㎡となっております。
また、僕の家は田を7,000㎡所有していますが、今は貸して耕作してもらっていることから、耕作面積からはその分が除外されます。
ということで、これまでの状況では、耕作面積は、3,000㎡に達していませんでした。
しかし、今回、さくらんぼの畑を借りることで、3,000㎡を超えたので、父親名義で追加で畑を借りるための条件はクリアしました。
今年、ソーラーシェアリング用に権利申請した農地がたくさんあります。
耕作面積3,000㎡未満の農家が、いきなりソーラーシェアリングで耕作するといっても、耕作面積前提条件(3,000㎡の耕作)をクリアしているのと、クリアしていないのでは、農業委員会の反応も変わるはずです。
そのため、ソーラーシェアリングでの借用の前に、この3,000㎡の条件をクリアしておきたかったというのが、本音です。
しっかりとさくらんぼを作っている農家であること、借りて耕作している実績があることを農業委員会へアピールできるので、今回のさくらんぼの畑の話は本当に良いタイミングでした。
今年、融資を引いて、耕作放棄地へ太陽光発電設備を設置し、農地を再生する、それに向けて、一歩前進できました。
以上、「ソーラーシェアリングで農業を始めよう!農業委員会を通して、さくらんぼの畑を借りることにしました。」でした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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